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切り取られた植物の死はいつ始まり、いつ終わるのか――。

地から切断された花は数年経っても〈衰弱のエネルギー〉による運動を止めはしない。
植物の死の時間に寄り添い、一瞬ごとに出現し、私を震撼させる未知の姿に〈みいる/盲いる〉ことから、それぞれの位相の、わずかな、あいまいな幅のある時間そのものを描く。 

Cut-off plants――When do they begin, and end their deaths?

Flowers severed from the soil do not stop their movement driven by the `Decline-Energy` even after several years.

Attending plants dying, I `gaze into / become blind by `their unknown figures which appear momentarily. Shaken by them, I draw the time itself which has a tiny and ambiguous width in each phase.

 

 

 

「花とは何か?花は、生けるものが世界に向けてかくも開かれてあるところ、生けるものが我を忘れているところにある。」                          

―ジョルジョ・アガンベン

巻頭文「花――福山知佐子の絵画のために」より

福山知佐子画集

『花裂ける、廃絵逆めぐり』

 

水声社

論考:水沢勉、鵜飼哲、鈴木創士 

『反絵、触れる、けだもののフラボン』

この書物をオビにするのは、至難の業です。

書いても描いても尽せない

いのちの豊穣に焦がれて

ヒトの世を生きる福山知佐子は

どこまでも濃密なエロスの人だ。

 

谷川俊太郎